TOKYO NORTH MOVEMENT ~飛鳥山の窓から~#1-2 ゲスト:大前 孝太郎さん/ 読むラジ!
【ゲスト】 城北信用金庫理事長・東京北区観光協会会長 大前 孝太郎さん
【今週のテーマ】
・幅広い非金融の取組の原動力は?
・北区の大イベント「北区花火会」の沿革
*本文はAIを活用したまとめ記事となっております。全ての内容については番組本編をお聞き下さい。
こしの:こんばんは。こしの みつひろです。今週は城北信用金庫 大前理事長にお話を伺い、城北信用金庫に入ってからのお話を聞きたいと思います。
理事長が城北信用金庫に入られたのは2009年ですが、王子信用金庫から城北信用金庫に合併して数年は経っていますか?
大前:そうですね、10年ぐらい経っています。
こしの:まだ金融業界も非常に大変な時期に入られたと思うのですがいかがでしたか?
大前:金融機関で働いていた経験も大学卒業後少しはありましたが、その後15年ぐらいは離れていたので正直分からないところもありました。
しかし、金融機関に対しての問題意識は持っていました。
内閣官房に所属していた時は、国という立場で会合に参加したり、様々な経営者さんとお話しをしたりしたんですが、そういった場に金融機関の方が全くいなかったんです。
お金を貸す側の金融機関だからこそ、非金融面に関心を持つべきだという考えを持ち、城北信用金庫に入庫しました。
こしの:理事長のお考えからすると金融も非金融も信用金庫としての本業とおっしゃるかと思いますが、当時の感覚からいうと本業から離れてる非金融部分を常務、専務の時代から色々問題意識を持って理事長になられたということですね。
大前:そうですね。金融の部分は、結構歴史もあるので、 最初は企業さんの側面的な支援や、販路開拓につながるお手伝いなどに力を入れようと思いました。
こしの:私自身、王子信用金庫時代から城北信用金庫には長年に渡ってお世話になっていますが、昔は定期積金をたくさん集め、その資金を頑張っている地域の企業に融資するというのがビジネスモデルでしたよね。信用金庫としてのそのような体制がきちんとできているうえで、非金融に取り組まれているのですね。
大前:そうですね。金融機関、企業さん自身もまだまだこれから成長していかなければいけない、そんな時代だったので、金融面で企業をサポートするビジネスモデルが大事でしたね。
しかし、社会としても成熟して消費者に様々な選択肢がある今の時代では、そもそも企業としてどうやって物を売っていくのかなどが課題となります。その課題に対して我々金融機関が役に立てないと、時代とはマッチしないのではないかと感じております。
こしの:あの当時、私自身も建設業をしている中で、旧来通りのやり方に非常に壁を感じていました。それを理事長が仰る非金融の話を、建設と非建設に置き換えて乗り越えられたように思います。
非金融・非建設というのは、私の中ではお客様に寄り添うとか、近づくためのアプローチの変化という部分なのかなと理解して私自身やってましたね。
大前:お金を貸し出すことは、極めて重要ではありますが、重いサービスでもあります。借りた企業さんはご返済をしていただくわけですが、事業のプランがしっかり合っていれば、ご返済は上手くいきますが、そうでなければ難しい世界でもあるわけです。しっかりご相談しながらやっていきますが、日常的なお付き合いが貸出だけだと、お客さまといろんな形で盛り上がりを作っていけないのではと思います。
そういう意味で、たくさんお話をしていくために、「新商品売れてますか?」「役に立てることありますか?」と声をかけることも大事だし、さらに声掛けだけでなく、多少なりとも企業さんのお手伝いができるようなフレームワークを作らなければならないと思い、ソリューションとまでは言いませんが、サービスを徐々に作っていきました。
こしの:そのように続けられているサービスはたくさんありますね。
アスリート採用、農業女子のプロモーション、 荒川区町屋のカフェを併設したインキュベーション施設など素晴らしいですね。これはやはり信用金庫という業界の中でもかなり先端的なことだったと思います。
大前:先端的か分かりませんが、信用金庫業界の印象としては、非営利の地域密着の金融機関の割にはそのような取り組みが少ないという印象がありました。 少なくともうちは、数はいっぱい打たなきゃいけないなという意識は当時すごくありました。
こしの:信用金庫としての外へ向けた動きということを続けられたのですね。
そんな中で区役所の方で観光協会を作るというお話があり、観光協会の会長をどなたにお引き受けいただくかと言った時に、もう全ての注目が一致して、理事長へお願いに上がりましたが、お引き受けいただくにあたっていかがでしたか?
大前:北区では観光協会の議論は結構前から問題意識を持っている方もいたと思いますし、いろんな議論があったと思います。どんなことができるか分かりませんが、少なくともきちんと金融機関の職員の資源配分をしっかりしようということは確保した上でお引き受けさせて頂きました。
こしの:本当に物心両面で支えていただいていると言っても過言ではありません。観光協会を作るにあたって、昔ながらの観光協会ではなく非金融的なアプローチもあったと思いますが、その構想を出した経緯をお話しいただけますか?
大前:いろんな観光協会があると思いますが、地方のいわゆる名所旧跡。観光客も多い場合だと基本的には何か施設を運営することが中心になるとケースがあると思います。しかし、北区はプロモーションをしっかりしながら耳目を集めなければならない段階だったと思うので、ただ発信をしていくだけでなく、北区ではまだやったことがない事例や、何か面白い事業をやらないといけないと考えていましたね。
こしの:北区を売り出していくには「事」を仕掛けていくということですね。
大前:やはり告知をするにしても、中身も伴わないとダメだと思っています。なので中身をブラッシュアップしながら、 プロモーションの努力も一生懸命しました。
当時からすでにSNSに勢いがあったので、いろんなルートを駆使して、まずは北区を知ってもらうことを意識してました。
こしの:まさにPRStationという冠があっての東京北区観光協会ですから、名前にもそこが反映されているということですね。そんな中、全国的な評価も高い北区の花火会ですが、観光協会会長として、そして実行委員長としてお務めになっていらっしゃいます。今回で10回目を迎えましたが花火会についての思いはいかがですか?
大前:こしの会長含め多くの方に大変お世話になって、10回目を迎えられたと感じています。地域で作るイベントなので、地域の人たちの誇りになるイベントにならなければという部分が半分あり、もう一方は地域外の人たちの耳目を集められるものに育てていかないと、結局は継続ができないと思いました。
回数を重ねていくごとに地域外の方が来てくださることが徐々に増えて、今や北海道から南は沖縄まで、赤羽の地に来てくださるようになりました。
こしの:なるほど。このような仕掛けもあり、赤羽が2019年に「本当に住みたい街ランキング」1位になりました。これもやはり外からの耳目を集めたことが功を奏したということかなと思いますが。
大前:赤羽は北区の中ではとてもブレイクした街です。民間企業さんやいろんなマンション業者さんのお力もあり、若い層の居住者が増えていますね。また飲食の供給もかなりバラエティに飛んでいて、さらに人を集めています。最近では東洋大学さんも引っ越してきたのでかなり学生も多くなり、10年、15年前からすると本当に様変わりした街だなと。
ほしの:理事長が当時、 お店の単価がもう少し上がってくると地域の活性化に繋がるとおっしゃっていましたね。
大前:はい。徐々に単価も上がってきたみたいです。この前とある飲食店の社長さんが、少し高めのゾーンで勝負をするお店を出店したいのでご相談に行きますというお話がありました。徐々にそういう動きも出てきているので、良い循環になっていけばなと思います。もちろん安い価格帯のお店もありますので、客層問わず、いろんな状況に応じて楽しめるような街になれば良いのかなという気がします。
こしの:赤羽の街が大きくなってきましたよね。さらに、JR駅の発着メロディーをエレファントカシマシさんにするなど細かいところにも手が打たれてるような気がしますね。
大前:エレカシさんは国民的なバンドですが、メンバーみなさん赤羽への思い入れが強くてですね。快くご協力いただいたり、あとは清野とおるさんにポスターを描いていただきシティープロモーションのキャンペーンを行ったりしまして、周りからの評価もすごく高かったように思います。
こしの:なるほど。赤羽を中心にさらにさらに北区が盛り上がって行きそうですね。
TOKYO NORTH MOVEMENT~飛鳥山の窓から~ /トウキョウ ノース ムーブメント
東京商工会議所北支部会⻑である越野充博が
王子飛鳥山の邸宅の談話室で、北区内外の多彩な起業家、経営者の方々をお招きします。
情熱とアイデアが交錯した素敵なおしゃべり。
グラスを傾けながら、北区の未来を語り合います。◼️MC
こしのみつひろ
◼️配信日程
毎週木曜日 18:00
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